訪問看護師になるための看護マニュアル

退院指導の実際

退院指導で看護師は、
家族が在宅での介護について具体的に理解できるよう、
計画的にケアや処置、介護方法を指導することが大切です。

医療機器の使用や褥瘡の処置は、一般的な介護とは少し異なります。
ですから、処置の必要性や必要物品の確認、手順や異常の発見の仕方、
対処方法など、効果的な方法を考えながら計画し、指導していかなければなりません。

複雑な介護がある場合や、日中と夜間で介護が大きく異なる場合は、
試験的な外泊を行ったり、
家族が病院に泊まって実際に何時間か介護の中心となり実践してもらう事も必要です。

退院前の家族は在宅看護についての不安は漠然としています。
ですから、家族の精神的な変化にも十分配慮し、対応していくことが必要ですし、
家族にとって介護のゴールはないので、
極力、心身共に疲労が蓄積しない方法を考慮すべきです。

さらに、介護者に孤立感を味合わせない事も大切ですから、
入院中の退院指導のときから、介護者の努力や配慮が患者さんに役に立っていることを伝えるのは勿論、
医療従事者も介護している家族に感謝する気持ちを伝え、
介護は家族だけで行うのではなく、患者さんや家族を支える多くの人がいることを伝え、理解してもらうことも大切です。

患者さんの介護を支援する際には、診断書を依頼したり、
利用の申し込みをするなど、事務的な手続きが必要になる事も多いので、
医療ソーシャルワーカー(MSW)や院内の退院調整者などの専門家を活用し、
複雑な条件やルールなどに対処して行くことが必要です。

病院によっては、専門家が配置されていない医療機関もありますが、
自施設以外の施設にも広く目を向け、
地域の社会資源を活用していく姿勢が必要です。