訪問看護師になるための看護マニュアル

合併症

持続携行式腹膜透析(CAPD)療法による合併症の症状が現れた場合は、
速やかに医師に報告し、外来受診を勧める様にします。

 

@ 腹膜カテーテル関連の合併症

 

腹膜カテーテル出口部や皮下トンネル部に発赤、排膿、熱感、痛みなどの症状が現れたときには、
カテーテルを介した感染を疑います。
感染性腹膜炎の原因となることがあるので注意が必要です。

 

腹膜カテーテル出口部に滲出液が確認された場合は、
何らかの原因によって、腹圧が上昇したため液漏れが起きていると考えられます。

 

排液量が不十分だったり、スムーズに注液ができないときには、
まず腹膜カテーテル屈曲がないかどうか確認します。
屈曲がない場合は、腹膜カテーテル先端の閉塞や位置の異常が考えられます。

 

A 腹膜炎

 

排液の混濁、発熱、腹痛、嘔気、下痢などの症状が現れたときには、
腹膜炎を疑います。

 

B 透析液貯留に伴う合併症

 

透析液の貯留による腹腔内圧の上昇が、腰痛、ヘルニア、食良く不振などを起こすことがあります。

 

透析液の刺激による腹痛や、腸の蠕動運動の低下により便秘になることもあります。

 

C 透析不足に伴う合併症

 

透析不足が続くと、腎不全の憎悪として尿毒症症状や心不全などが起こります。

持続携行式腹膜透析(CAPD)のトラブル発生時の対応

持続携行式腹膜透析(CAPD)療養中の事故やトラブルとしては、
「腹膜カテーテルに亀裂が入る」、
「腹膜カテーテルを切断してしまった」、
「接続部を不潔にしてしまった」、
「高温、或いは低温の透析液を注入してしまった」などの
様々なものがあります。

 

持続携行式腹膜透析(CAPD)療養中にトラブルが発生したときには、
すみやかに対応することが必要ですが、
緊急を要するときに実際に処置を行うのは患者さんや家族の場合が多いです。

 

連絡を受けた際には、慌てず、まずは清潔を保つことを第一に考え、
対応できるように指導します。

 

地震や水害などの災害時にも、
メーカー側による対応は充実しています。
実際、震災のときにも、バイクなどで患者さんの避難所に透析液を届けたという実績があるほどです。
患者さんにも、患者さんの家族にも安心するように伝え、
訪問看護師も避難状況を把握し、
できるだけの対応をすることが必要です。

持続携行式腹膜透析(CAPD)療法のその他の対応

持続携行式腹膜透析(CAPD)療法で用いる透析液バッグの破棄は、
プラスチックゴミなど、地域のゴミの分別にそって行います。
分らないときには、行政に問い合わせるとおしえてもらえます。

 

透析液は、病院指定の薬品会社から、
一ヶ月分が一度に宅配で送られてくるのが一般的です。
一ヶ月分の重量は、たとえば一日に4回交換する場合は、
1袋(2000ml)×一日4回×30日分=240kgです。
かなりの重量になるので、保管場所は床がしっかりしたところが必要です。
また、室内で直射日光が当たらず、湿気が少ない場所を選ぶようにします。