訪問看護師になるための看護マニュアル

持続携行式腹膜透析(CAPD)の在宅でのケアと援助

持続携行式腹膜透析(CAPD)を受ける患者さんは、
入院中にトレーニングを受け、十分な知識と技術を得て退院します。
ですが、在宅で実際に持続携行式腹膜透析(CAPD)を行ってみると、
予期できなかった問題に遭遇する場合があります。

 

ボディイメージの変化を受け入れられない場合、
社会生活への復帰が順調に進まない場合などもあります。

 

慢性期でも、導入期と同様に基本的な手技の確認は定期的に行っていく必要がありますし、
精神的・社会的な面でもフォローしていくことが必要です。

清潔の保持

基本的な手技(手洗い、バッグ交換、入浴方法、カテーテルケアなど)の確認や、
室内の環境など、交換をするときの清潔が保たれているかどうかを確認します。

 

日常的な処置なので、慢性的になり自己流になってしまう患者さんもいます。
自己流で行っていないかを確認します。
特に、感染症を繰り返している患者さんの場合には、
清潔面での手技を強化して指導するようにします。

カテーテルケア

腹膜カテーテルとその周囲を観察すると共に、
感染予防を目的に、自己管理のもとで毎日カテーテルケアを行う必要があります。

 

カテーテルケアは、患者さんにとってはバッグ交換と共に重要なケアの一つになります。

 

@ カテーテルケアの観察ポイント

 

(1) カテーテルの損傷や接続部のゆるみなど、腹膜カテーテルに異常がないかどうかを確認します。

 

(2) 腹膜カテーテル出口部の発赤や腫脹、液漏れ、出血、排膿、滲出液の有無を観察します。

 

(3) 皮下トンネル部を軽く出口に向かって押してみて、痛みや滲出液の有無を確認します。

 

カフが一定の位置にあるかどうか、腫脹はないかどうかも確認します。

 

(4) 腹膜カテーテル出口部は腹部にあります。
そのため、患者さん自身では観察しにくい場合があります。
鏡を使用したり、家族の協力を得るなどして、確実に観察できるように指導します。

 

A カテーテルケアの実際

 

カテーテルの観察が終了したら、腹膜カテーテル出口部周囲を洗浄します。

 

(1) 液体弱酸性石鹸をよく泡立てて、腹膜カテーテルの周囲の皮膚を丁寧にあらい、シャワー(水道水)で十分に洗い流します。

 

(2) 清潔なタオルで水分を十分に拭き取り、乾燥させます。

 

(3) 腹膜カテーテル出口部周囲をイソジン消毒液で消毒し、腹膜カテーテルを直接皮膚に固定して、ガーゼで保護します。

 

出口部周囲が完全に皮膚の一部となり安定している場合は、イソジン消毒をしない場合もあります。

測定と記録

体調管理と、異常を早期に発見するために、
毎日一定の条件で体重、血圧、脈拍、体温測定を行うように指導します。

 

なるべく、毎日同じ時刻での一日の飲水量、除水量、尿量、便量を記録するように指導します。

 

毎日の作業になるので、習慣化するまで根気良く必要性を説明することが大切です。
そして、続けられるように促し、サポートします。

 

長期間持続携行式腹膜透析(CAPD)を行っていると、
劣化や石灰化など腹膜の変化をきたす危険性が高くなります。

 

除水量の低下は、腹膜機能の低下の目安となるので、
気付いたらすぐに医師や看護師に報告するように説明しておきます。