訪問看護師になるための看護マニュアル

持続携行式腹膜透析(CAPD)とは

持続携行式腹膜透析(CAPD)とは、
腹腔内に留置されたシリコン素材の腹膜カテーテルを介して、
腹腔内へ透析液の注入と排液を行うことです。

 

慢性腎不全の患者さんは病状が進行すると、
尿毒症症状を起こしてしまいます。
そうなると患者さん自身の腎臓機能では生命維持ができなくなります。
この治療法として、血液透析(HD)、
持続携行式腹膜透析(CAPD:continuous ambulatory peritonel dialysis)などの腎補助療法や腎移植が必要です。

 

腎補助療法は、患者さん一人ひとりの病状や生活スタイル、予後などを考慮し、
主治医と相談しながら選択をすることが一般的です。

 

持続携行式腹膜透析(CAPD)により、
注入された透析液と血液間で自身の腹膜が透析膜となり、
溶質除去(電解質などが濃度差によって移動)と除水(浸透圧勾配による水の移動)が行われます。

 

持続携行式腹膜透析(CAPD)は、通院せずに在宅や職場、
学校でも交換を行うことができます。
そのため、患者のライフスタイルを維持することができます。

 

腹膜カテーテルと透析液バッグの接続や切り離しは、
手動によるものと自動接続機器を使用して行う方法があります。

 

自動接続機器による接続は、
作業に伴う感染を軽減するなどのメリットがあります。
自動接続機器としては、バクスター社の「くり〜んフラッシュ」や
テルモ社の「ムキンエース」などが一般的です。

 

透析液の交換は一日4〜5回行われるのが一般的です。
ですが、近年は、自動風膜灌流装置を使用して、
自動的に透析を行う「APD:automated peritonel dialysis療法」を行う患者さんも増えています。

 

APD療法は、夜間など余裕がある時間帯や就寝中に集中して透析液の交換をすることができますから、
日中の交換回数を減らすことも可能です。

持続携行式腹膜透析(CAPD)の適応条件

透析が必要になった場合、最初の選択肢として積極的にCAPDを選択する場合があります。
しかし、将来的には、腹膜劣化に伴い、血液透析を導入していくことになります。

 

腎臓移植までの期間をCAPDで過ごす場合もあります。

 

血液透析中に血圧の安定が維持できない、血管がもろく、内シャントが造設できない、
高齢のため通院が困難、などの理由により、
CAPDを選択する場合もあります。

 

処置をするときの清潔操作などの厳しい自己管理は、
患者さんや家族が行うことになります。

 

CAPDに伴う合併症の出現も考慮していくことが必要です。

 

 

@ 腹腔内に透析液を貯留し、24時間連続して行うため、体液の恒常性が持続して保たれます。

 

A 体外循環を行わないので、心機能や血管系への影響が少ない。

 

B 血液透析と比べると、残腎機能が比較的長期に維持できます。
無尿になるまでの期間が長く保つことができるとも言われています。

CAPDの禁忌

APDの禁忌には、腹膜炎の既往、腹部の手術歴などによって腹膜の透析有効面積が得られない場合、
ヘルニア、横隔膜欠損、人工肛門、大腸憩室炎を繰り返す場合などです。