訪問看護師になるための看護マニュアル

糖尿病昏睡時の緊急対応

暴飲暴食、ストレス、感染症などの影響を受け、
病状が悪化し、昏迷、昏睡に陥った状態を「糖尿病昏睡」といいます。

 

ケトアシドーシス性昏睡、高浸透圧製非ケトン性昏睡に分類されますが、
どちらも緊急受診が必要ですし、入院も必要です。

 

糖尿病性昏睡の予防としては、シックデイルールの指導が重要です。

シックデイ時の緊急対応

普段は良好な血糖コントロールができてる患者さんであっても、
急性感染や消化器障害によって代謝異常が起こり、
血糖コントロールが乱れてしまうことがあります。
このようなことを「シックデイ」といいます。

 

シックデイに対する知識を、
患者さんや患者さんの家族にも十分に分りやすく説明することが大切です。
ポインオを押さえ、教育し、指導します。

 

対応が遅れたり、対処を間違えると危険な状態になることを、
患者さんや患者さんの家族にも認識してもらいます。

シックデイの基本的な対応方法
シックデイの基本的な対応方法を「シックデイルール」といいます。

 

@ 安静にし、体力の消耗を防ぎます。

 

A 血糖値、体温、食事量、自覚症状(口渇、多飲、多尿、悪心・嘔吐、腹痛)の有無を確認するなど、病状のチェックを行います。

 

B 水分、食事、電解質を摂取します。(スポーツドリンク、お茶、粥、うどんなど)

 

C 病状をこまめにチェックするようにします。

 

 

感染症や外傷、歯の病気など、糖尿病以外の病気にかかった時には、
たとえば「ただの風邪」などと思わず、症状をこまめにチェックすることが大切です。

受診の目安
全く食事が取れない、

下痢や嘔吐が頻回で継続している、
38℃以上の高熱が続いている、
高血糖(300mg/dL)が継続している、
というような場合は、早めに受診するように伝えます。

 

また、判断に困ることがあれば、早めに相談してもらうようにします。

シックデイの予防
インスリン療法を自己中断しないように指導します。

 

頻回に血糖をチェックし、高血糖、低血糖が見られるときには、
訪問看護師や主治医に相談するよう指導します。

その他緊急時の対応

風邪や尿路感染などの急性感染症を契機に、
食事ができなくなったり、
体調を崩してしまうこともあります。
このようなシックデイでは、
ケトアシドーシスとなるので、インスリン療法が必要になります。
SMBG値や本人の病状、食事、水分摂取の状況を主治医に相談し、
指示に従うようにします。
脱水や全身倦怠感、意識障害がある時には、すぐに受診してもらうように指導します。

 

散歩や外出をして運動をすると、SMBG値が低下することがあります。
ですからインスリン量を減らしたいという患者さんもいますが、
自己判断でインスリンを増減することはとても危険です。
運動量の増加や食事量など、
SMBG値は様々な原因で変動しますが、
必ず主治医へ相談し、適切なインスリン量を注射することが必要です。
スリディングスケールを採用した場合は、
そのときのSMBG値に応じたインスリン注射を
スケールから判断して行います。