訪問看護師になるための看護マニュアル

褥瘡とは

褥瘡とは、体表面が持続的に圧迫されることによって
皮下の血液循環が阻害され、
その部位に虚血性変化や壊死、潰瘍などの症状が生じる病変のことをいいます。

褥瘡の発生原因

褥瘡の発生要因は、様々です。

圧迫
圧迫によって起きる組織障害には、

圧の強さと圧迫時間の両方が関与します。
ある研究によると、局所の圧迫は70mmHgの圧で2時間以上加わると
不可逆的な損傷を生じるといわれています。
そのため、介護や看護の現場では2時間以内に一回の体位交換を行うのですね。

ずれ応力
相接する面がずれるとき、面に対して平行にかかる組織内部の圧力が「ずれ応力」です。

 

たとえば、ベッドでのギャッチアップや車椅子の「仙骨滑り」などにより、
仙骨部や尾骨部において、
骨や筋肉、皮下組織、皮膚の間にズレが生じます。

摩擦
相接する2面が擦れ合ったときに生じる圧力が「摩擦」です。

ひざの内側や内顆部などの骨突出部同士や、シーツとの擦れで起こります。
摩擦によって表皮が擦られ、薄くなると皮膚損傷をきたしやすくなります。

皮膚の湿潤
尿失禁や便失禁などによって湿潤状態が続くと、

組織の浸軟によって組織傷害を起こしやすくなります。

褥瘡の発生・憎悪に関与する因子
栄養状態(低タンパク血症、低アルブミン血症、貧血、ビタミン、血中亜鉛の欠乏)が悪化すると、褥瘡になりやすくなります。

 

糖尿病、副腎皮質ステロイド薬の投与、脱水、低血圧、急性感染症、
薬物の影響(睡眠薬、多量の鎮痛薬による痛覚・活動性の低下)、
降圧薬などによる末梢血流の低下などにより、血流が悪くなり、褥瘡になりやすくなります。

褥瘡ができやすい部位

褥瘡ができやすい部位は、体重のかかる骨突出部位の全てです。

 

たとえば、仰臥位では後頭部、肩甲骨部、棘突起、肘部、仙骨部、
腹臥位では顎部、肘関節部、脛骨前部、外課部、
側臥位では腸骨部、大転子部、
座位では坐骨結節部、踵部などです。

 

特に、仙骨部や踵部、坐骨結節部に多く発症します。

 

体位によっては、体圧の集中する部位が異なるので、
思いがけないところに褥瘡が発生することもあります。

褥瘡の分類

褥瘡には、褥瘡による深さによる分類と、創面の色による分類などがあります。

 

褥創ケアを行う際は、状態によってケアの方法が異なるので、
状態のアセスメントが大切です。

 

状態をアセスメントするためには、褥瘡の創状態評価のためのツールを利用します。

 

褥創の創状態の評価のためのツールとして、
褥創状態判定用具(PSST)、褥創経過評価(DESIGN)などがあります。