訪問看護師になるための看護マニュアル

在宅中心静脈栄養法とは

腸管大量切除や腸管機能不全などによって、
経口・経腸摂取ができに患者さんや、不十分な患者さんには、
何らかの方法で栄養を補う必要があります。

 

そこで、在宅で中心静脈を介して栄養を注入する方法を
在宅中心静脈栄養法(HPN:home parenteral nutition)といいます。

 

HPNには、「体外式カテーテル法」と
皮膚の下に埋め込んだカテーテルから行う「皮下埋め込み式カテーテル法」があります。

 

体外式カテーテル法
カテーテルを鎖骨下静脈穿刺法や、

外頸静脈切開法によって刺入し、その先端を中心静脈に設置する方法です。

埋め込み式カテーテル法
一般的に埋め込む場所は、自己管理がしやすく安定した場所である前胸部となっています。

リザーバー(ポート)がついた完全皮下埋め込み式カテーテルを使用して、
リザーバーに専用の針を刺入し、それを輸液回路に接続して栄養輸液材を注入します。

在宅中心静脈栄養法の適用

在宅中心静脈栄養法の適用となるのは、
短腸症候群(上腸間膜動脈血栓(塞栓)症、腸軸捻転、先天性小腸閉塞症、壊死性腸炎、広汎腸管無神経症など)、
クローン病、放射線腸炎などに基づく腸管機能不全、小腸大量切除など、
中心静脈栄養法以外に栄養所要量の確保が難しい疾患に対してです。

 

また、消化器悪性腫瘍などの進行によって、
著しい通過障害のため、経口摂取が難しい患者さんに対して、
中心静脈栄養法以外に栄養所要量の確保が難しい状態にも適応されます。
この場合は、胃術後などの早期退院により在宅療養が選択された場合を除きます。

 

さらに、緊急事態が起きた場合に対応できる施設や医療従事者と常に連絡が取れる場合、
家族や患者さん本人、介護者がHPNの必要性や実施内容を十分に理解していることが
適応の条件となります。