訪問看護師になるための看護マニュアル

介護保険制度のしくみ

保険者
介護保険の保険者は、市町村と特別区とされています。

制度運営は市町村が主体となって行い、
国や都道府県、医療保険者、年金保険者が重層的に支えるしくみになっています。
そして、介護保険の財源は、被保険者の保険料が50%、残りの50%は税金などの公費となっています。

被保険者と保険料の徴収
市町村に住んでいる40歳以上の住民が被保険者になります。

保険者には、65歳以上の「第一号被保険者」と、
40歳以上65歳未満の医療保険加入者である「第二号被保険者」の二種類があり、
第一号保険者は、日常生活に介護や支援が必要であると認められると介護サービスを利用することができます。
ですが、第二号被保険者は加齢に伴う16の疾病に該当し、
日常生活に介護や支援が必要であると認められた人に限定されます。

 

さらに、第一号被保険者の保険料は、市町村ごとに基準額が決められていて、
特別徴収(年金から徴収する)と、普通徴収(市町村が個別に徴収する)があります。
第二号被保険者の保険料は、加入している医療保険によって決定され、
医療保険料に上乗せして徴収し市町村へ納入する方法になっています。

保険給付

介護保険の保険給付には、二種類、@介護給付、A予防給付があります。

 

費用は原則として介護保険から9割が給付され、1割は利用者の自己負担になります。

@ 介護給付
要介護者(日常生活に介護や支援が必要であると認められた人)に対する介護給付です。

要介護認定によって、「要介護1」〜「要介護5」までの判定を受けた人に支給されます。
介護の必要の程度に応じた支給限度額に基づく介護サービスが提供され、
在宅サービスと施設サービスを利用することができます。

A 予防給付
要介護認定で、要支援と判定を受けた人に対する介護給付です。

在宅サービスのみを利用することができます。

介護保険サービスの利用方法

被保険者が介護保険サービス(介護サービス)を受けるためには、
市町村に「要介護認定」の申請を行い、認定調査を受けます。

 

認定調査の一次判定の結果と、認定調査の特記事項や主治医の意見書をもとに、
介護認定審査会による二次判定が行われ、要介護度の「要介護1」〜「要介護5」が決定します。

 

認定は、原則として申請後の30日以内に行われますが、
認定された後は、どの介護サービスをどのくらいの頻度で利用するのかなどの
介護サービス計画(ケアプラン)を立てることが必要です。

 

ケアプランは利用者自身で立案する事もできます。
しかし、居宅介護支援事業所のケアマネジャー(介護支援専門員)に作成を依頼していることがほとんどで、
要支援者についても、地域包括支援センターが担当することになります。

 

ケアプランの作成は、全額保険給付になります。
ですから、利用者の自己負担はありません。
ケアマネジャーは、定期的に利用者の状態をアセスメントすることが必要で、
ケアプランや目標が利用者にとって相応しいものであるかどうかを検討するおとが大切です。

介護保険のサービス内容

介護保険のサービス内容は、「@在宅サービス」と「A施設サービス」に分けられ、
利用者は原則として要介護度によって決められている支給限度額内で、
費用の1割を支払うとサービスが受けられます。

 

@ 在宅サービスの内容
訪問介護、訪問入浴介護、訪問看護、訪問リハビリテーション、

通所リハビリテーション、通所介護、短期入所、福祉用具の貸し出しや購入、
在宅の改修、医師や薬剤師による居宅療養管理指導、有料老人ホームやグループホームなどによる介護

A 施設サービスの内容
特別養護老人ホーム(指定介護老人福祉施設)、老人保健施設(介護老人保健施設)、

指定介護療養型医療施設(療養型病床群など)の3種類。
施設サービスは、要支援状態では利用できません。

介護保険では、訪問看護は、在宅サービスの一つになっています。
そして、主治医が治療の必要の程度につき、
厚生労働省令で定める基準に適合していると認められた人に限るとされています。
さらに、訪問看護は、患者さんの居宅において、
看護師やその他厚生労働省令で定める医療従事者により行われる療養上の
世話や必要な診療の補助であると定義されてます。

 

また、訪問看護の基本方針は、要介護状態等となった場合でも、
利用者が可能な限りその居宅に置いて、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう、
その療養生活を支援し、心身の機能の維持回復を目指すものでなければならないとしています。