訪問看護師になるための看護マニュアル

訪問看護ステーションとの連携

病院から在宅に移行する場合の問題点には様々なものがありますが、
その問題点を具体的に解決することができる手段として、
「訪問看護の導入」があります。

 

訪問看護を導入する際は、入院中から患者さんや患者さんの家族と訪問看護ステーションのスタッフを交えた
具体的な退院指導を行うことが理想です。

 

退院指導は、病院の担当看護師が中心になり、
看護計画を立案して実施していくことになりますが、
病院で指導した介護方法と実際の在宅介護の方法が一致しない事も多くあります。
その理由としては、病院看護師が在宅看護の経験がない場合が多いということがあげられます。
そのため、共同指導を行う方法があります。
医師と同じように看護師間でも、退院時共同指導が算定できる場合もあるので、
この制度をしっかり利用してください。

 

また、訪問看護ステーションが同系列の病院ではない場合、
概ね退院時共同指導料が診療報酬として算定できます。
ですから、病院と訪問看護ステーションの双方から歩み寄り、
共同指導を実施する機会を持ち、診療報酬の制度の活用をして下さい。

 

退院後、訪問看護ステーションに訪問看護を依頼する場合には、
一ヶ月ごとに主治医からの「訪問看護指示書」の記入が求められるのが一般的です。
ですから、訪問看護ステーションからの助言をもとに、
医師に指示書への記入を確認しておくことが大切です。

看護職間での具体的な連携の手順

事例により、適切な順序を工夫する必要がありますが、
看護職間での具体的な連携の手順は以下のようになります。

 

 

@ 入院中の患者さんに対する指導・退院指導

 

A 退院に関しての相談・受け入れの是非

 

B 年齢や性別、住所、連絡先、主な傷病名、病状の概要、必要な応急処置、介護力などの情報提供

 

C 病院訪問や病棟訪問による共同指導・必要に応じて同行訪問

 

D 必要に応じてケースカンファレンスの設定

 

E 文書による定期報告、連絡、終了時の連絡

 

F 主治医と面談し、取り次ぎや調整を依頼

 

 

よりよい在宅環境を提供するために、
施設側の看護師も他域の状況や社会資源の活用の可能性を配慮することが大切です。

 

また、訪問看護師から病院にそれらの情報を提供する必要があり、
病院と訪問看護ステーションが意図的に、そして計画的に連携して事にあたる事が大切です。

退院後の調整

患者さんが退院した後も、退院した病院での診療が継続される場合が多く、
在宅療養中に病状が変化したときなどには再入院する事もあるので
在宅看護の看護師は、外来や当該病棟の看護師と引き続き連携をすることで、
長期に渡って継続看護を可能にしていくことが重要です。

 

ですが、在宅看護を担当する部署に比べ、
病院は看護職員数が多く、交代勤務なので院内での継続看護の担当者を明確にすることは難しい現状があります。

 

患者さんや患者さんの家族にとっての窓口になる部門と看護師を明確にしておくことは重要ですが、
医療機関としても恵贈看護や地域医療連携を担当する部署を儲け、
その中で看護師が調整の役割を発揮することができるようなシステム作りが必要です。